地域公開講座 開催レポート

本日、令和7年2月15日に令和6年度第二回地域公開講座が開講されました。

今回は、認知症サポーター養成講座と認知症カフェを開催し、約30名の地域住民の皆様にお越しいただきました。

本日の認知症サポーター養成講座の講師を務めたのは、親和園の若手職員4名!この日のために、認知症サポーター養成講座の講師役である認知症キャラバンメイトの資格を取得し練習を重ねました。

まずは冒頭、川﨑秀行理事長より開催の挨拶が行われました。川﨑理事長のお母様も認知症を患い、介護家族の当事者として大変ご苦労されたようです。認知症は他人事ではなく、認知症になっても社会全体で支え合っていく重要性をお話されました。

次に特別養護老人ホーム親和園の嶋村咲花介護員より、認知症の定義や原因、現状をお伝えしました。

認知症は65歳以上の5人に一人は罹患する可能性があり、他人事ではなく自分事として関心を持つことが大切です。また、認知症は脳の病気であり、認知症の原因によっては出現する症状も様々であることが解説されました。

脳機能の解説では、実際に頭を触りながら機能を説明してくれてわかりやすかったです。

次に地域密着型介護老人福祉施設 第五親和園の米田隼人介護員より、認知症の中核症状や、認知症の記憶障害と加齢による物忘れの違いについて解説しました。

なぜ食べたことを覚えていないのか、時間や場所、人物の見当がつきにくくなるのか、認知症を患った祖父の介護経験も交えながらわかりやすく伝えることができました。

次に、ケアハウス第三親和園の當仲雅人介護員より、認知症の人と接するときの心構えや自尊心を傷つけない関わり、声掛けが重要であることを伝えました。

認知症の人と接するときは、驚かせない、急がせない、自尊心を傷つけないことが重要であり、冷静に対応することが大切であることを解説しました。とは言え、この冷静に対応するということが一番難しいことであると、参加者の皆さんの気持ちにも共感を示せていたのが良かったです。

サポーター養成講座の締めは、和歌山市地域包括支援センター宮前の江川千穂保健師より、早期受診・早期診断・早期治療の大切さや、相談先には地域包括支援センターがあること、介護家族の気持ちなどが解説されました。

認知症は本人の性格や置かれている環境によって困りごとも様々で、進行性の病気なので困りごとも変化するため、早めに専門職などの相談機関とつながることが大切であり、そのために地域包括支援センターがあることをわかりやすく伝えることができました。

第二部ではリラックスした雰囲気でお茶を飲みながら認知症カフェを実施しました。各グループで出た意見や質問などを共有し、参加者の皆様にとって大変有意義な時間になったと思います。

参加された方々の感想として、
・介護現場で長く勤めていて、忘れていた事に気付けた。(30代男性)
・丁寧な説明で分かりやすかったです。(40代)
・とても分かりやすい内容だと思いました。(40代女性)
・物忘れをすっぽり忘れてしまうことが理解できました。いろいろな意見が聞けたので、良かったと思います。(50代女性)
・施設の職員の方や地域の方と交流ができて大変良かったです。家族(認知症の母)と接する際、不安に思うこともありましたが。皆様と話す事ができ、ゆとりがもてた気がします。ありがとうございました。(40代女性)
・両親が物忘れがちで、対応についてどうしようかと思っていたことが講座に参加したきっかけでした。若い方々一生懸命説明いただき、よく理解できたし、元気をいただきました。ありがとうございました。(50代女性)
・講座に参加させてもらい、これからも積極的に生活していこうと思いました。(女性70代以上)
・職員の声かけ、言葉かけ、当人を理解することを学んだ。(女性70代以上)
・いろいろ知らなかったこともよく分かりました。(女性70代以上)
・自分も近づいているので、いい勉強になりました。(女性70代以上)
・より身近に感じられました。(60代女性)
・頑張って、趣味、人との関わりに進んで参加していこうと思いました。(女性70代以上)
・認知症は特別な病気ではなく、高齢になれば誰もがかかる可能性があると学んだ。認知症カフェで、自分の悩みを話したり、皆さんのお話を聞かせていただき、大変参考になりました。(40代女性)
・既に知っている事の確認になった。(50代男性)
・今持っている知識をより深く理解しました。認知症に対する正しい知識をもつことが大切であるんだなあと思いました。他の方にもそのことを知ってもらいたいです。(50代女性)
・私自身、いつも注意しながら日々を送っていますが、いつか認知症になるのかな?と心配しつつ、身の回りの整理をしつつ、新しいことにチャレンジしながらも精一杯日々を過ごしています。(70代以上)

とたくさんのご意見を頂きました。

また来年度も地域公開講座を開催企画していきますので、皆様ご参加ください。